January 25, 2021By Shirousa← Back to Blog

ビタミンという栄養素は存在しない


目次

ビタミンという栄養素は存在しない

食品やサプリメントなどでよくビタミンという言葉を聞きます。 しかし、ビタミンという栄養素は存在しません。

ビタミンとはなにか、どのようにビタミンは発見されたのか。 ビタミンサプリメントは有効なのかについてお話をしたいと思います。

ビタミンとはなにか

ビタミンという栄養素は存在しません。

ビタミンというのは、その生物が合成できない必須栄養素のうち、炭水化物、タンパク質、脂質を除いたたものの総称です。

たとえば、ビタミンAは正式にはβカロテンなどの総称ですし、ビタミンCというのは正式にはアスコルビン酸の事を指しています。

ビタミンという栄養素は存在せず、ある物質のことを指してビタミンと呼んでいるのです。

ビタミンと呼ばれるβカロテンやアスコルビン酸は、多くの動植物が当たり前に合成出来るものです。 しかし、ヒトはこれらの物質を体内で合成することが出来ず、食物を通じて外部から取り入れる必要があります。

このように、生物が進化の過程で合成できなくなり、外部から取り入れるほかなくなった栄養素のことをビタミンというのです。

そのため、生物種によってビタミンは異なります。

これは、生物種の食生活に大きく依存します。 たとえばヒトは、もともとの類人猿の頃に果物、野菜などを恒常的に摂取する生活を送っていました。 そのため、果物、野菜に普遍的に存在する栄養素を合成出来ないことによるデメリットが存在しませんでした。 よって、進化の過程で淘汰されることがなかったためにもともと出来ていたβカロテンやアスコルビン酸を合成することが出来ない種として残ったのです。

ビタミンの発見

ビタミンが発見されたのは、欠乏によって病気になる人が発生したためです。 ビタミンの欠乏による病気は、有る種の極限状態で判明してきました。 例えば、ビタミンC欠乏による壊血病が判明したのは15世紀の大航海時代です。

大航海時代では、新大陸を求めて遠洋航海が行われました。 航海では食べ物は保存が効く干し肉や乾パンなどが主体となり、新鮮な野菜や果物が手に入らないことからビタミンC不足となり、壊血病になる船員が発生しました。

その後、アメリカ独立戦争では多くの船員が壊血病に倒れ、その解決に柑橘類が重要なことが研究されました。 英語のスラングに有る『ライム野郎』や『キャベツ野郎』といったスラングはこの壊血病を予防するための柑橘類によるものです。

20世紀にビタミンCが単離され、壊血病に効果が有ることが判明し壊血病は解決しました。 物質としてはアスコルビン酸と命名され。 このような少量かつ必須の栄養素のことをビタミンと呼び、発見順に A,B,C と単離されるまでの仮称を付けました。

ビタミンという名前は、アスコルビン酸などの正式な名称が決定するまでの『仮称』なのです。

ビタミンはその後も発見が続き、多くの物質が人間が合成できない必須の栄養素と分かっております。

ビタミン・サプリメントは有効なのか

ビタミンというのは、通常の食事をしていて不足するものでは有りません。 もともと、ビタミンはヒトには必須のものですが、食事によって十分補えるものです。

また、全ての栄養素に言えることなのですが、栄養素はヒトの要求量に対して、多すぎても少なすぎても良い影響は与えません。

ヒトが一日に必要な栄養素は、厚生労働省などからガイドラインが出ているため、普段からバランスの良い食事をするのが良いと思います。

「食事バランスガイド」について - 厚生労働省

しかし、通常の食事をしていても不足するようであれば、サプリメントで補うのも有りかと思います。

ですが、発見の経緯からいっても悪影響を与えるのほど欠乏する状況は限定されると考えられます。

まとめ

ビタミンというと健康のための万能薬のようなイメージを持たれがちです。 しかし、ビタミンというのは通常の生活をしていれば欠乏することは殆どないと考えられます。

正しい食事をして、サプリメントなどで補わなくても欠乏にならないよう務めるのが良いと思います。

以上

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