January 29, 2021By Shirousa← Back to Blog

宇宙の最果てのはなし


目次

宇宙の最果てのはなし

宇宙というと、無限に広がるようなイメージが有りますし、ビッグバンからずっと広がり続けているようなイメージがあります。

その最果てがどの様になっているのか? 果てはあるのか? 観測は出来るのか? 興味はつきません。

私が知っている宇宙の最果ての話をしてみたいと思います。

※ この記事では、まだ確定していない宇宙の話が含まれます。   確証のない小話としてお楽しみください。

2つの最果て

実は、宇宙の最果てというと2つの意味が合わさった言葉であると考えられます。 実際にこの記事を記載するに当たり調べたところでは、2つの意味で使われていました。

1つ目は、地球から見た最果て。 宇宙の膨張速度が光速となり、観測できる最遠の宇宙の最果ての話です。

2つ目は、宇宙自体の最果て。 ビッグバンによって出来た宇宙の、その最も外側の話です。

このブログでは、どちらも考えてみたいと思います。

地球からみた最果て

学問として、最果てを考えた場合にはこちらの話がよく出てきます。

これは、観測自体が光以上の速度で見ることが出来ないので観測できないため。 また、すべての相互作用(物事に影響をあたえる事)は光速を超えることが出来ない事実によります。

たとえ、光速を超えた地点で宇宙が崩壊したとして、我々の宇宙に干渉することは出来ないのです。 (重力や、電磁気力といった相互作用はすべて光速かそれ以下の速度です)

なぜ、すべての物体は光速を超えられないのに、宇宙の最果ては光速を超えるのか。 これは、膨張という現象によるためです。

膨張という現象は、すべての点どうしが同じ割合で引き伸ばされています。 A B C D A B C D A B C D そのため、観測者(A)からみたとき、遠い点(D)はいずれ光速を超えてしまうのです。

では、最果てに近い、遠い宇宙を観測できるのか? という疑問が湧いてきます。

これは、実際に可能です。 ドップラー効果をご存知でしょうか?

救急車など、近づくときは音が高くなり、遠ざかるときは音が低くなる経験を、皆さん、体験したことはあるでしょうか?

この現象のことをドップラー効果というのですが、この現象は、音だけでなく光にも当てはまります。 宇宙の星はその温度によって固有のスペクトル(色ごとの明るさ)を持ちます。 しかし、同じ温度であっても遠くの星は温度が低い赤色(波長の長い方)の方にスペクトルが偏ります。

これは、星の光がドップラー効果によってずれる現象であり、『赤方偏移』と呼ばれます。 ドップラー効果を測定することでその星がどれだけ遠いのか調べることが出来るのです。 また、これは宇宙が膨張している証拠でも有るのです。

星が見えなくなる話

宇宙が膨張している話ついでに、もう一つ面白い話をはさみたいと思います。

星が見えなくなるお話をしてみたいと思います。 これは、都会の光で見えなくなる話などではなく、地球から見える範囲の星が少なくなる話です。

実は宇宙全体のうち私達が触れる物体は 5% 程しかありません。 のこりの、25% 程はダークマター(暗黒物質)が占めており、70% 程はダークエネルギー(暗黒エネルギー)が占めています。

ダークマターはまだ観測できず、宇宙を縮める物質でこれが多いと宇宙はビッグクランチと呼ばれる一つの点に収縮する終焉を迎えるとされていました。

しかし、その後の観測で ダークエネルギーと呼ばれる、まだ観測できない宇宙を膨張させるエネルギーのほうが影響として大きく、宇宙はビッグリップとよばれる、バラバラに遠ざかる終焉を迎えることがほぼ確定となっています。 現在の観測では、おおよそ50億年前まで減速膨張から加速膨張に切り替わったことが判明しております。

この理論によるならば、今見えている宇宙の最果てはどんどん近くなり、見える星は消えていきます。

今見えている輝きは、いずれ見えなくなってしまうのです。

宇宙自体の最果て

宇宙自体の最果ての話をしてみたいと思います。

しかし、宇宙自体の最果てを見る手段は現行の人類にはなく、推測の域を出ません。 推測の話はしたくないので、可能性の話をしてみようと思います。

現行の宇宙で、その最果てをみることは先に述べたようにできません。 しかし、初期の宇宙の最果ては見える可能性は有るのです。

それは、初期宇宙、ビッグバン直後のお話です。

その頃は、宇宙自体は大きくなく、その当時の地球の位置からでも観測できた可能性があります。

これだけ見ると、何をいっているのか、と思いますが、ここで一つの事実が出てきます。 宇宙は、その全球から 2.725K (-270.425℃) の物体が出す光が降り注いでいるのです。

これは、『宇宙マイクロ波背景放射』と呼ばれます。 前の章で、遠くの宇宙の物体は『赤方偏移』で温度が低くなると話しました。

この、超低温の光は赤方偏移で温度が低くなったビッグバン直後の宇宙の光だと言われています。

宇宙マイクロ波背景放射を研究することで、ビッグバン直後の宇宙全体の構造が分かるかもしれないのです。

まとめ

私達は、いま宇宙の最果てについて知れる最後のチャンスにいる可能性があります。

私達は、減速膨張から加速膨張に変わったことを知ることが出来て、まだビッグリップにならない、星の見える宇宙にいまいるのです。

この疑問の答えを知ることが出来るときを、私は待っています。

以上

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